丹田・体腔圧の意識を促進させる為に先ずは下丹田の開発を優先させることとした。 丹田ベルトを装着すると下丹田への意識が高まりやすくなる。又装着して気付いたことは 骨盤の感覚が開き気味であったこと、大転子の位置が後方にあったことを感じた。 下丹田呼吸をしていると、薄っすらと汗をかいてくるようになった。呼吸時に仙骨を動かす ことで会陰(骨盤底)や肛門を締める感覚が強くなった。 療術の施術時や起床時に腰部に張り感を感じることが多かったが、これが消失した。腹圧 が腰部の支えをアシストしていると思われる。
今までのボディイメージは図1だったが、図2の感覚を感じるようになった。 図2の状態になると三角筋が弛みやすく、肩をa方向へ引くと同寺に体幹をb方向へ若干移 動させると僧帽筋上部も弛む感覚が出てきた。 腕を挙上させると肩に痛みが出る人に肩、背中周辺をほぐした後、図2の状態へ誘導した ところ痛みが消失した。
療術の施術時に図2の感覚を意識し、時折三角筋に触れながら力が入っていないかチェツ クしながら取り組んでいる。以前と比較して力感が減少しソフトタッチになってきている。 柔らかく触れることで被施術者の快感覚が増しているように思われる。
膝の意識を改革する為に行った。これによって得られた感覚は図3のようになった。 脛骨の内側や膝下の肝経、膝蓋の下部をよくさすり、マッサージして意識を高めた。脛骨 そのものが膝になるように意識を高めることを目標に取り組んだ。すると脛骨が、つっかえ 棒のようになりシルバーのスティック状のようなイメージが湧き、膝蓋靭帯や大腿四頭筋が 弛んできた。 他のワークにも同じことが言えるが、ワーク中に力が抜けたとしても普段の生活の中で油 断をしてしまうと今までの現状に戻ろうとしてしまう。意識を途切れさせることがないよう 注意したい。
偶然古書店にて「東洋医学と潜在運動系」を手にした時、これは自分に必要な学問である と直感しました。実際○○さんの尽力で幸運にも佐藤先生から直接学ばせて頂く機会に恵ま れ、偶然ではなく必然だったのではと感じています。 特に一番衝撃的だったことは、無意識のうちに一般的な常識にいかに囚われていたかとい うことでした。潜在運動系から見れば今までの常識が非常識となり、人間の原生命体にとっ ては「究極の当たり前」であるということなのだと思います。 元々私自身が、武術や療術に活かしたいと思ったことがきっかけでしたが、潜在運動系は 多くの人々に必要があると感じました。いわば仏教の四苦(生・老・病・死)に向き合う取り組 みになることだと思います。 今現在は、自分自身の心身を育てることで精一杯ですが、将来的に微力ながら多くの人に 潜在運動系を伝えていきたいと思います。
【補足説明】
・図1-3は省略
・○○は個人名を伏せている
療術師のDさんは、潜在系トレーニングによってポジションや感覚が変化したため、それが施術の効果を向上させたと考えられます。